2013年4月26日金曜日

あの、シシリーの講座です

3学期が、怒涛のように始まった。
この1週間で、もう1ヶ月分の濃さかもしれない。

印象が薄くなりそうだが、感動の月曜日。
私が導かれるようにここに来た本の著者、シシリー.ベリーの
講座があった。今でも、毎日、ストラスフォードアポンエイボンで
ロイヤルシェークスピア劇団に教えているという。
(凄い。)
あらかじめ、指定されたテキストが、いくつもあってそれの準備だけ
でも、アップアップだったが、当日さらにもうひとつテキストが加わった。
ハムレットや夏の夜の夢、ブルータスの台詞を次々とみんなで読んでいった。

シシリーは、足が弱くなったようで、ステッキをついていた。が、その杖が
また、「はじめ!」の合図としてよく使われていた。
テキストの読み方の指示を出し、分かった?と尋ねたら、すぐに自分が
立って、杖で床を叩く。みんな、その勢いに押されて、一斉に飛び出すー
の繰り返しで、あっという間の2時間だった。

コースリーダーのジェーンに、コースの初めに、シシリーは来るのかと
尋ねた私だった。「ええ、3学期にきてくれるわよ」といった、
その日が、今週の月曜日だった…。
その事を思い出して、また感動した。シシリーとみんなで写真を撮ったとき、
シシリーにお礼を言って、「私、日本から来たの」というと、
「ええ、気づいたわ。」といって、握手をしてくれた。
他のみんなも話したかったから、それっきりで、「どうして、わかったの?」
とは聞けなかったが、少し個人的な話ができた。

シシリーとの講座は、コースのいろいろなアンバランスさへの個人的な
思いを払拭してくれるような、パワフルな、そしてすっきりするものだった。


2013年4月21日日曜日

詩人クラブ

こんなに詩の愛好家がいるなんて!
そう、ここはイギリス。どれだけ詩人を生んだ国か、忘れていた訳では
ないけれど、改めロンドン地域にある詩人クラブの数に驚いた。

リーと二人で、詩のリサイタルをさせてもらうために出した
メールの数は、合わせて40件。
そのうち返事をもらったのが、たった2件。
まあ、返事をもらっただけでも、幸運だったのかもしれない。

ところで、40件という数は、アドレスが記載してあった件数。
記載のない所を入れたら、この倍はあった。
クラブに所属せずに、詩を書いている人も、たくさんいる、らしい。

先週は、ロンドンの南、イーストクロイドンの詩人クラブに行った。
今週は、テムズ川を渡って、南東、ウェリングというところへ行った。
地元の図書館で活動をしている詩人の会だ。

どちらも年配の人が多い集まりだった。
そして、どちら会でも、とてもよくしてもらった。
お茶とお菓子をご馳走になったことを強調している訳ではない。
自分たちの詩を朗読する時間を削って、私たちの調査に
協力してくれたのだ。

リーは、こちらに来て初めて、学校以外の人の集まりに行ったと
言っていた。
学校の雰囲気とは、本当に違っていて、ほぼ全員がイギリス人で
地元民…。物静かで、ラテンの乗りはどこにもない。
イギリス人って、西洋人の仲間でない気がする、
というリーの意見にも納得する。

ただ、この雰囲気は、とても日本人に似ているなーと思う。
どこか親しみを感じる。

愚痴しか出なかったプロジェクトだったが、
最後、ちょっと学校の外に出かけて、
ロンドン郊外へミニ旅行が出来て、
親切なイギリス人に触れて、
帰りにパブでお祝いをして、
終りが少し、盛り上がった。







2013年4月13日土曜日

感動の一週間

月曜日から今日まで、クリスティン.リンクレーターのワークショップだった。

彼女のヴォイス練習は、本も出ているし、週一回、ジョアンナが教えてくれて
いたので、特に新しい練習はなかったのだが、とにかくレベルが違う。
ジョアンナだって、20年近く教えているベテランの先生だが、
リンクレター本人に教えてもらうと、どうしてそのエクササイズが生まれたか、
何の為に必要なのかが、とてもよくわかった。

はあー、成程、と、たくさんため息が出た。
そして、
彼女の方法論でいくと、滑舌が必要なくなるのだ。
必死で、早口言葉とかしなくていい。
滑舌は、ただ明晰な思考が必要なだけ、となる。
(これは、これで別の練習が必要になる気はするが…。)
実は、このワークショップに参加する前、とてもたくさんの疑問があった。
何故、これはこうするか?何故、この練習があるのか? などなど…。
これらの疑問が、ほんとうに一気に解けた。

さすが、考案者だ。

クリスティンは、70代かな、膝が痛かったりするらしいが、
まだデモンストレーションをしてくれるので
観て、聞いて、理解することができる。
これは、とてもありがたかった。

やはり、声の実践者、尊敬するのは、デモンストレーションができる事だろう。
その一声を聞けることだと思う。

とにかく、貴重な一週間だった。

2013年4月6日土曜日

来週からリンクレーターです

春休み。
することは盛りだくさんだが、学校に行かない分、自由だ。
今週していたことは、6月末に提出するジャーナル20pの草案。
自分の声の旅について、ジャーナルを綴って提出する。
これまでのところをまとめた。12p分。が、これ、いまのところ
すべて日本語。これから英語にする。結構時間がかかる。
これは、IPPという個人プロジェクトのひとつ。あとは、3学期に
実施した分を追加して、提出する予定。

想像するに、4月の中旬から3学期が始まると、9月の論文提出まで
かなりのテンションで進むと思われる。
こちらでも、日本でも、最大の困難は、翻訳作業だ。
英語で覚え使っていたものを、いかに適切な日本語にするか、
苦労が耐えない。
日本では、論文の為のカリキュラムを作成しながら、その内容を
ケーススタディのような形で教える予定。

ところで来週から、ヴォイス実践者の一人、NYのコロンビア大学で
長く教えていたリンクレーターが、学校で1週間のコースを開く。
ちなみに学校は、国際ヴォイス協会のロンドン拠地となっている。
コースリーダーのジェーンが関わっているからだ。

人気殺到で、締め切り間近に申し込んだ私は、すでにお断りだったかもしれないが、
7月にまた同じコースを開くので、移動できる人は移動して、という協会からのお願いと
「私、その時期はもう帰国していて、これが唯一のチャンスなんです」
、という私のお願いメールが効いたのか、行けることになった。
(こういうお願いは、自分としては必死で、交渉しているつもりはないのだが、
結果として、かなり交渉していることになってしまう…)

とても楽しみだ。

2013年4月2日火曜日

復活祭

今年のイースターは、この週末、3・29-4・1まで。
29日の金曜日も、1日の月曜日もバンクホリデーで、巷は4日間のお休みだった。

パーフォーミングリサーチで、いろいろ声をかけている詩のグループも、
さすがに、復活祭の日には何もしないだろうと思って、
以前からクラスメイトが誘ってくれていた彼女の家に3泊4日で出かけた。

チェスターフィールドというイギリスの真ん中あたり、ダービーシャー州にある。
イースターサンデーは家族が集まり、ランチをするという。
これ以外にも楽しみにしている事があって、それは、念願の
イギリスのカントリーサイドを散策することだ。

いろいろ出かけられると思っていたので、荷物だったが、
トレッキングシューズを持ってきていた。ようやく使える。
出かけた30日は、かなり雪が残っていて、北風も寒く、冬並みの重装備をした。
ほんの2時間ほどだったが、ひさしぶりに足がくたくたになり、念願の散策を満喫。
気持ちよかった。

イースターサンデーは、ランチのあと、これが恒例なのよ、という
オックスフォード大学とケンブリッジ大学のテムズ川ボートレースを、TVで見た。
なんだか、お正月の箱根駅伝のようだった。
今年は、みんなで応援したオックスフォードが勝った。

何をするのでもなく、ランチをして近況を話して、TVを見て、ちょっとしたカードや贈り物をする。
恒例の家族の行事...
どこでも同じだな、と思うと同時に、この何気ない家族の行事が
とてもありがたい、心落ち着く風景として、深く印象に残った。

携帯をみると、テキストが入っていて、打診をしていた詩人クラブのひとつから
返事がきたらしい。
やったー!